外国人と仕事をする時に意識しておくとスムーズにいく、2つのポイントとは?

外国人が職場に増えてきている、あるいは外資系に勤めることになったという人が増えてきているのではないでしょうか。日本で外国人を見かける機会は増え、あなたの職場にも外国人が増えてきているかもしれませんね。あるいはグローバル化が加速し、会社が外資系に買収されたなんてことも。
わたしはドイツ系企業に勤めて、様々な国籍の方と仕事をしています。仕事をする上での特徴は、やはり日本人とは違うなと感じることも多くあります。
その特徴がわかってくると、焦ったり、イライラしたりというストレスが少し和らぐかもしれません。今回は、外国人と仕事をする時に意識しておくと仕事がスムーズになるポイントをご紹介します。(ただし、メインの焦点は欧米人のオフィスワーカーの話となります)
1.外国人はメールのCC文化を嫌う?!
日本人は、リスクヘッジの気持ちも込めてメールでCCに多くの人を入れている人が多いですよね。保守的な大企業は特に。何かあった時に、メール入れていましたよね?と逃げたい気持ちがあるのかもしれませんね…
外国人は、CCに多くの人を入れるという考え方があまり定着していないと、わたしは感じています。なぜなら、「この仕事はみんなの仕事」という考え方ではなく、「このタスクはこの人」と個人個人で仕事の役割が明確だからです。
わたしは当初、担当者へ依頼する際、「この人だと対応してくれるか微妙だから、この人もCCに入れておこう…」という安全策で前任者や他の担当者をCCに入れていたことがあります。でも、返信が返ってくるときは、CCに入っている人は外されて、1対1のメールになっているということが多かったんです。
おそらく、外国人の仕事のスタンスとして「自分の仕事に、他の人から口出しされたくない」「自分のミスなどのネガティブな部分を他の人に知らされたくない」といった心理があるようです。なので1対1のメールを好むんです。
よく聞くのは、外国人をみんなの前で怒るのはNGと。人前で顔に泥を塗られるようなことを、欧米人はかなり嫌います。
あなたも、外国人とメールで仕事のやり取りをするときには、TOとCCの使い分けを意識してみるといいと思います。
2.外国人はメール文章を情報として捉えるが、日本人は絵として捉える
外国人のメールは、改行がなくて見にくいと感じることが多かったので理由を探っていくと、文章を読み解くときの脳の構造がそもそも違うという話を聞きました。
わたしは、メールが一つの絵のように綺麗に体裁が整っている、改行や箇条書きなどが使われているメール文章がいいと思っていました。デザインとして見やすいメールを書ける人は仕事ができるとまで思っていました。
でも、外国人はそうではないんです。もちろん、外国人の中でもかなりハイレベルの域の人の場合は、レイアウトとして見やすいメールを意識することができます。ただ8割程度の外国人は、メールにレイアウトや絵としての見やすさを意識していません。なぜなら、メールは文字情報として捉えて、それを自分の中で絵として組み立てるということが自然とできるからです。
逆に、絵として出来上がったものを見せてしまうと、「もっと情報を入れてくれ、何が言いたいのかわからない」となってしまうこともあるんです。外国人は自分の頭の中で絵を組み立てることが、脳の構造的に得意なんだそうです。日本人は、それが苦手なので、情報をつらつらと物語のように並べられても、絵として捉えることができないんです。だから、最初から絵としてレイアウトを整えることが親切と認識されているんですね。
わたしのドイツ人ボスのメールは、改行がなく文章がずらーっと物語のように並んでいます。それを読み解くのは一苦労…でも、彼らにとっては、自然なメールの書き方なんです。
外国人とメールをする時は、コンパクトに絵として完成させることだけを意識するのではなく、彼ら自身でも絵を組み立てられるように情報をきちんと盛り込むことを意識するといいと思います。
外国人との仕事、慣れないうちはいろんなギャップに首をかしげることがあるかもしれません。でも、そもそもの習慣の違いや、脳の構造の違いもあるので、どれが良い悪いではないんです。でも、日本人のやり方を押し付けるのではなく、相手にとって理解しやすい、仕事を進めてもらいやすくするためにはどうすればいいのかを意識するといいのではないでしょうか。