できない部下をどう指導すればいいのか…部下の指導方法2ステップ
2017/10/29

職場で仕事ができない部下を持った時、どう指導したらいいのか悩む管理職は多いですよね。
できない上司の下で働くのも大変ですが、できない部下を持って悩む管理職は一人で抱え込んでしまって相談することさえできないという状況になることもあります。
今回は、できない部下への指導のコツをご紹介します。
1.できない部下のどんな行動に対して悩んでいるのか?
できない部下にどう接したらいいのか、どう指導したらいいのか悩んでいる場合、まずはできない部下のどんな具体的行動に対して悩んでいるのか、もう少し細かく分析してみましょう。
例えば、「なぜ自分の言った通りに仕事をしてくれないのか」「なぜ仕事のスピードが遅いのか」「なぜ他の人に比べて業務への理解度が低いのか」「なぜ、わからないことをわからないと言って質問しないのか」。具体的なポイントに絞っていくと、対処がしやすくなります。なぜなら、これらの行動それぞれで原因が違うからです。
ただ闇雲に、できない部下へイライラする、つい怒ってしまうという感情論になってしまうと、ひたすら厳しく指導するか、無視するという極端な行動に出てしまう場合があるんです。
少しでも改善の一歩を踏み出せるように、まずはできない部下へのイライラを具体的に書き出してみましょう。
2.できない部下に全て原因がある?
1で具体的な行動を分析しました。では、その原因を考えてみましょう。例であげた行動でその原因を考えてみます。
「なぜ自分の言った通りに仕事をしてくれないのか」→あなたが伝えたことは、できない部下にきちんと伝わっていたのでしょうか?伝わっていたけどできなかったのか、そもそも伝わっていなかったのかで対処は異なりますよね。
指示を出すときに、相手がその指示内容を理解できたのか、指示をどう解釈したのかを質問してみるといいかもしれません。
「なぜ仕事のスピードが遅いのか」→仕事のスピードが遅い人にも種類があります。本当に作業スピード自体が遅い(例えば文章を作る、資料作成など)のか、納期意識が低くいつも土壇場で片付けているというスケジュール管理の問題なのか。
できない部下がどんな作業に時間がかかっているのか、マルチタスクが不得意でそもそもキャパオーバーなのか、状況を正確に把握するためにコミュニケーションを取ってみましょう。できない部下本人も、何が大変なのか漠然としかわかっていないことが多いです。
「なぜ他の人に比べて業務への理解度が低いのか」→これも作業スピードの対処法と少し似た考え方ですが、どんな業務知識が欠けているのかを一緒に考えてあげるといいと思います。チーム員全員が当たり前に知っている前提知識を実は知らなかったということもありますからね。
「なぜ、わからないことをわからないと言って質問しないのか」→これは個人のキャラクター次第なので少し厄介な問題ですよね。プライドが高く、「わからない」と言えない大人は意外と多いです。
そういう部下に「わからない」と言わせるのは難しいです。となると、指示内容をどう解釈したのか、どう行動に移そうと考えているかを、指示した時に必ず確認するという癖をつけるようにしてみてください。「今の話が終わったら、まず何をやろうと思っている?」「この課題に対して、どんなアクションが必要だと思っている?」といった具合で相手のプライドを刺激しない柔らかい言い方に配慮して聞いてあげればいいのではないかと思います。
必ずしも、できない部下に全て原因があるとは限りません。
コミュニケーションの行き違いや前提知識の違いなどから生じるズレが、部下の仕事のパフォーマンス低下に繋がっている場合もあります。できない部下のパフォーマンスの背景には何があるのかを探ってみましょう。
できない部下がいて困っている…そう悩む人は多いと思います。どんな仕事でも、阿吽(あうん)の呼吸で自分の思った通りに動いてくれる部下はなかなかいませんよね。
あなたのアプローチの仕方を少し工夫するだけで関係は改善するのではないでしょうか。