アラビア語の仕組みとは?~ミミズみたいな文字どうなってるの?~

      2017/10/18

アラビア語ってミミズみたいな文字…?

私は大学時代にアラビア語を4年間勉強していました。日本でアラビア語はまだ認知が少ないようで、「あのミミズみたいな文字が読めるの!?」とよく言われます。

そう、あのミミズみたいな文字もちゃんと一つ一つの文字に分かれているんです。

アラビア語の仕組みがわかると、アラビア語の奥深さに興味を持つかもしれません。アラビア語の文字の仕組みを簡単にご紹介します。

 

アラビア語の文字

 

アラビア語も英語のa,b,c…と同じようにアルファベットが存在します。(hamzaという記号のような文字も含めて)29文字からなります。しかも、右から左に書きます。(左利きの人の方が、手が汚れなくていいですね)

最近は、携帯の顔文字にアラビア語が組み込まれていたりするんです。

例えば、これ ٩(。θ◡θ。)۶この手の部分(٩、۶)の記号みたいなもの、よく見ませんか?実はアラビア語の文字なんです。(ちなみに、٩[tis‘atun]は数字の9、۶[hamza]は文字の一種)

 

ミミズのようになっている正体は・・・

 

アラビア語は、文字が文の頭に来るのか、文中にあるのか、文の最後についているのかで形が変わってきます

どういうことかと言うと、英語のアルファベットのようにa,b,c…という文字がアラビア語でも…ا, ب, تのように「独立形」という形で存在します。

その独立形の文字が、文章として複数の文字が並べられた時に、つながるように形が変わっていくのです。

例えが適切かわかりませんが、英語の筆記体を複雑にしたルールといえばいいでしょうかね。

 

例えば、ج[jīm]を4つ連続で並べるとこうなります。

جججج

同じようにش[shīn]を4つ連続で並べると、

شششش

 

右から左に書いていくので、一番右が文頭の文字の形になっています。真ん中の2,3番目の文字が文中の形、一番左が文の最後の文字。

 

なんとなくイメージできたでしょうか?

 

それぞれの文字は独立した文字として存在しますが、文章になると、単語ごとに文字がつながっていくのです

 

例文でさらにご紹介すると、

「あの犬は大きい」は英語でThe dog is big.

これをアラビア語にすると、

الكلب كبير

[al-kalbu kabīrun]となります。

”その犬””大きい”という2つの単語が右から左に並んでいる形になっています。

 

単語と単語の間はスペースが空いているので、つながることはありません。

 

これが、長い文章になってくると、ミミズのような文字が並んでいるかのように見えるのです。

 

今回は、アラビア語の文字についての本当に最初の導入部分をご紹介しました。ミミズみたいな文字と言われることがよくあるので、その謎が少しでも解けたらと思いご紹介しました。

 

アラビア語は非常に複雑で難解な言語なので、本腰を入れて学ぶにはそれなりの覚悟と努力が必要です。

でも、アラビア語は奥が深く、芸術性もある言語なので、個人的には大好きです。

 

少しでも身近に感じていただけたら幸いです。

 

 

 

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