外資系企業の特徴とは?得たいの知れない不安や恐れを外資に対して感じていませんか?

      2017/10/29

私は日系大手2社を経験した後に、外資系企業へ転職しました。周囲からはよく「外資ってドライで大変そう」と言われます。外資に対して、なんとなく得体の知れない恐ろしさを感じる人もいるようです。

”外資”と言っても業界にもよりますし、本国がどこなのか、日本との位置づけがどうなっているのかによって企業文化も社内の雰囲気も違ってくると思います。

一般に言われる「外資系企業へのイメージ」が、何を前提にしたものかはわかりませんが、今回はわたしが実際に働きながら感じた、日系企業(主に大企業)との文化の違いをご紹介します。転職を考えている、仕事上のおつき合いがあるという場合のご参考になればと思います。

ちなみに、わたしが経験談としてご紹介する外資系企業の前提としては、本国がドイツ、業界は製造業、日本は支店のような立ち位置(予算は日本として与えられていますが、最終決定はドイツ側)、日本の事業部内には外国籍の人が3割ぐらいいるという状態(つまり共通語は英語)です。

 

1.外資系のスピードの速さは「実践→改善」プロセスにあり

 

特に製造業では日系企業の場合、「ほぼ100%確認が取れるまで実行に移さない」という傾向が強くあります。でも、外資では「とりあえずやってみて、走りながら改善していく」という文化を感じています。

これは顧客に製品を出すまでの時間が圧倒的に速くなります。どちらが良い悪いという議論はしませんが、このスピード感の違いが市場での優位性を勝ち取ることにもつながるんです。特に、変化の激しいITや先進技術を扱う企業であれば、スピードが遅いことは命取りにもなりかねないですよね。

この考え方の違いは、日系と外資という対比で語れるものではありません。もちろん日系企業の中でも、トライアンドエラーで走っていく文化の企業もありますし。

ただ傾向として、日系(特に大企業)は、石橋を叩いて叩いて叩いて渡りますが、外資系ではその緻密さが求められない場合もあるということです。

 

2.外資系は発言しないと存在を認識されない。主張が強い者が勝つ

 

外資系企業では(というより、外国人とコミュニケーション取る時は)自分の意見を主張しないといけないということはよく聞きますよね?確かにこの点は、意見を主張しないと誰も汲み取ってくれないし、質問しなければわからないまま進んでい区ので、イメージ通りかもしれません。

それは、その人の役職が何だろうが、入社何年目だろうが関係ありませんわたしの職場では人の入れ替わりが激しいので、入社してきたばかりだからといって誰かが寄り添って面倒みてくれるというようなことはありません。

わからなければ自分で聞きに行くしかないですし、言いたいことがあるなら言わないと自分が不利な状況を受け入れることになる場合もあります。

とにかく「言ったもん勝ち」なんです。わたしはこれだけの仕事をしている、この点は同意できない、受け入れられない、変えるべき…など。主張もしないのに文句だけ言っているのでは誰も聞いてくれません。

まず言ってみる、そして相手の反応を見て更なるアクションを考える主張の内容が正しいかどうかを迷っている間に、他の人がどんどん主張してしまいますので遠慮せず。

 

3.外資にいる人は転職が当然

 

外資系企業に勤めている人は、転職を経験している人が非常に多いです。わたしの職場では、むしろ新卒はほとんどいません。一から教育するより即戦力を採用した方が早いという考えなのかもしれませんね。この採用戦略は外資系、日系かかわらず企業によると思いますが、外資系では転職に対して特別視していない人が多いです。

特に外国籍の人は、条件が良ければ次のステップにどんどん移っていきます。今の職場に申し訳ないな…とか、もう少し我慢したら良くなるかも…という発想がないように思えます。今自分がどれだけのことができて、どんな経験をしてきて、どんな成果を出しているのか。それに見合わないと思ったら、他の仕事を探します。

その文化がわたしも染みついており、不公平感が高まったら他の仕事に行こうと日常的に考えています。そう言えるためにも、日々ベストパフォーマンスを出すことを意識しています。仕事ができる人ほど、転職していく。それは転職”できる”からなんですよね。仕事ができない人は、他の部署や企業からお声もかからないという現実なんですよね。

 

4.外資では家族が最優先。家族の事情で休暇や早退は、遠慮なし

 

これは国籍かかわらず個人の価値観ですが、外資系に勤めいている人(特に外国籍の人)は仕事<家族という考えが根底にあるように感じます。妻が体調崩しているので在宅勤務しますとか、休む時はしっかり休んで家族と旅行に行くなど、仕事のせいで家族との関係が疎遠になるというような人は少ないのではないかと思います。

特にドイツ人は旅行が好きで、夏休みやクリスマス時期には長期休暇を取って家族と海外で過ごすという人が多いです。だからこそ、日本人も休みが取りやすく、休むことも権利と思えるのです。プライベートの時間がしっかり充実しているからこそ、仕事に集中して成果を出せるのではないでしょうか。

外資系企業と言っても、どんな文化なのかは本当に会社それぞれで異なります。それは日系企業の中でも会社によって文化が異なるのと同じなので、外資系企業=●●とは言い切れません。ただ、外資系企業と日系企業で違いを感じるとすれば、それは外国籍の人と働くという場合に生じるのではないかと思います。日本人の仕事や会社への考え方と、外国籍の人のでは、やはり大きく異なります。

 

あなたが外資系で働くことを考えているのであれば、この違いを楽しめる、この違いから良いところを自分の生活に取り入れるという気持ちでいると、不安よりも楽しいという気持ちが大きくなるのではないでしょうか。

 

 

 

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