仕事で教育をする立場…でも相手がなかなか成長しない。教育する時に大事な2つのポイントとは?
2017/10/28

仕事で部下を持っている、あるいは部下はいなくても誰かを教育・指導するような立場になると、どう接したらいいのか悩むことはありますよね。
自分で仕事をしている時にぶち当たる壁と、人に教える時に悩むことは、少し種類が違うかもしれません。
今回は、仕事で人に教える立場になったときに意識しておくといいポイントをご紹介します。
1.仕事の教育ポイント。教育のゴールをイメージすること
仕事で人に教える、教育するといっても立場や状況によって対応方法は違ってくると思います。まず、あなたが行おうとしている教育の最終ゴールをイメージすることが大事です。ゴールがわかっていないと、その場その場で場当たり的な対応をしてしまうからですね。
今まで自分一人でサクッと仕事できていたのに、人に教えるとなると、時間も手間もかかって、結局自分でやってしまうという人も多いんです。(わたしがこのタイプでした)
これは、教育していくことによって相手にどうなっていてほしいのか、組織全体としてどうなっている状態がいいのかという、全体を見る視野を持ちながら教育すると、目の前のことだけに囚われにくくなります。
特に意識した方がいいのは、”自分がいなくても回る仕組みを作ろうとしているのかどうか”ということです。
教育をしていると、ついつい自分が頼られている存在だということに満足してしまうことがあります。
”自分が何でも知っているということを見せつけたい”のか、”自分が手を放しても相手が仕事を回していけるように自立させる”、つまり持続可能な状態にするのか。これは大きく方向性が異なります。
教育によって、相手に自立して仕事をしてもらえるようにする、あなたが毎回面倒を見なくてもいいようにするという場合について、次でもう少し深く考えてみましょう。
2.仕事で教育していると、必ず出会う「答え教えてください」。でも答えをすぐに教えない
仕事に追われて時間がない時に、質問されたり何か作業を教えないといけない時に、ついつい面倒になってすぐに答えを教えて片づけようとしてしまいますよね。
わたしもまさにそんな対応で教えていることがありました。そして、答えをすぐに導き出せる自分はすごいと勘違いしていました。
でも、これは勘違いで、経験すれば答えが見えてくるようになるというだけ。自分の能力がすごいかどうかは別の話なんですよね。答えを教えるというスタンスを変えないと、いつまでたっても質問は減らないし、いつまでたっても教育相手がちゃんと仕事できているかなと気にし続けなければいけないということに気づきました。
学校に置き換えるとわかりやすいですが、学校ので授業で先生はすぐに答えを教えるわけではないですよね。数学の計算式の答えだけ言われても、何の意味もないですよね。その計算式を解く公式や、プロセスを教えてもらうのが授業でしたよね。公式や計算プロセスを覚えると、他の計算式が出た時に自分で解けるようになります。これは仕事の教育でも同じことなのではないでしょうか。
自分がその答えにたどり着いた思考プロセスを教えてあげればいいのです。誰に何を確認しないといけないと思ったのか、どんなリスクがあると思ったから、そのリスク回避のためにどんな確認をしたのか…
基本問題の解き方のプロセスを教える、そして何回か問題を解いてもらって頭を鍛える。そして応用問題も解けるようになる。
わたしの職場の同僚で、答えちょーだいタイプの人がいるのですが、わたしはなるべく答えまでのプロセスを教えるように意識しています。その人が「この人に確認しても連絡取れませんでした。どうすればいいですか?」と。わたしは「あなたのアイディアは?」とまず質問。
それでも考える姿勢がなかったので「その確認相手の同僚は?その上司は?違うチームの人に、上司の連絡先教えてもらえないのかな?」と、いろんな確認アイディアを伝えました。あまりにも自分で答えを導き出そうとしない人には、こんな風に質問を繰り返しすることが多いです。いろんな手段を考えて状況把握してから、答えを自分なりに出してほしいと思っているんです。
相手の力がついてきたら、自分でまずは進めてみてもらう。その答えと計算プロセスをチェックして、おかしいなと思ったらどんな考えでその答えを導き出したのか聞いてみる。そして、あなたが最適だと思う計算プロセスを提案してみる。
こんな具合で教育してみると、数学の計算ができるようになるのと同じように、少しずつ仕事の問題解決への思考が鍛えられるのではないでしょうか。