自分の価値を高めるための秘訣とは?時代を超えても必要とされる人間になるためには〜映画『ドリーム』に学ぶ〜

自分の価値を高めたい。どんな産業革命が起こっても、どんなに便利なシステムができても、時代を超えて必要とされる人材になるためには、自分の価値を高めることが重要ですよね。個人の価値を高めようと言われることが多い近年、どうやって自分の価値を高めればいいのかと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
わたしは先日、映画『ドリーム』(英語タイトルは『Hidden Figures』)を観ました。まだ黒人差別が根強く残る時代に、NASAの有人宇宙飛行計画に大きく貢献した黒人女性3人のストーリーを描いています。
この映画から、時代を超えても、機械が人間の仕事にかわっても、価値を発揮できる人とはどのような人なのか。どんな努力をしているのか。自分の価値を高めるための秘訣が見えてきましたので、お伝えしたいと思います。(映画の評論ではありませんが、一部、ストーリーの先が見える内容も含んでいます)
1.自分の価値を高めるためには、先を読み、先回りした努力を
自分の価値を高めたいと思っていても、誰かに頼まれた仕事を黙々とこなしているだけでは、なかなか価値を上げていくことができません。後追いでの対応しかできない人は、時代の変化や環境、人の変化に振り回されてしまうことが多いのではないでしょうか。
映画『ドリーム』の中で、計算部の代理スーパバイザーであるドロシーは、IBMの機械が導入されると知ってから、密かにIBM機器の使い方をマスターし、チームメンバーの黒人女性たちみんなに、プログラミングを学ばせます。IBMの機械が稼働しはじめたら、人間の計算係はいらなくなるとわかっていたからですね。むしろ、この環境の変化を味方につけるために、先回りして知識をつける努力をし、機械を操れる側になることを目指していたということです。
これは、いまの時代にも同じことが言えるんです。AIが人間の仕事にかわる、人間の仕事がなくなるという話題が盛んですが、そんな時代でも自分の価値を発揮できる人もいるんです。いわゆる「あなただから頼みたい」「あなたにしかできない」という価値ですね。
それは、類まれなる天才的なスキルを持っているということとは限らないんです。そんな人、ほとんどいませんから。でも、自分の価値を高めていける人は、自分がどんなところに力を発揮できるのか、自分の得意なことでどんなふうに役に立てるのかというアンテナをはっています。
AIが世の中を便利に変えていくなかでも、あなたが必要とされる人材であること、自分の価値を発揮できること。そのためには、いま目の前で起こっていることを、後追いで対処することだけで終わってしまうのではなく、先を読んで相手が求めていることの一歩先を読む癖をつけることをオススメします。
AIや機械との戦いということではなく、人の心を先読みし、人の心に感動や驚きを与える。それが誰かや世の中の期待を超える価値を提供できることにつながると思っています。
2.自分の価値を高められる人は、環境や人のせいにしない
自分の価値を高めたいと思いながらも、「いまの環境が…」「上司が…」「女性だから…」などといろんな言い訳が思い浮かんでくるかもしれません。
わたしが映画『ドリーム』を観て感動したのは、黒人であり女性であるというダブルの偏見で、かなり酷い環境のなか、ひるむことなく自分たちの知識や能力でチームに貢献し、信頼を勝ち取っていく主人公たちの力強い姿でした。
昇進や給与などの待遇にも差別があるなかでも、言い訳せず、できる限りの努力をして全力で進んでいく。努力は裏切らない、まさに言葉通りだと感じました。
自分の価値を高めたいと思ったら、言い訳を探す前に、とにかく自分の知識をつける、自分の力で役に立てることを探す。そういった愚直な努力が必要なのではないでしょうか。
迫害されていた時代のユダヤ人も、知識をとても大事にしていたと聞きます。モノや財産は奪われしまうけれども、自分の知識は奪われることはないからです。どんな時代も、学ぶことを怠らず、自分の価値を高めることに集中できる人が生き残っていくということなんですね。
わたしも、頑張っても頑張っても報われないという感情を抱いてしまうときがあります。そんなときに、環境のせいにしてしまいたくなりますよね。でも、言い訳せず、まっすぐに自分と向き合い、自分の力をつけていく努力ができれば、どこかのタイミングで価値を発揮できるときがきます。
価値主義の時代がきたとも言われているいま、自分の価値を高めていけるかどうかで、今後の人生が大きく変わると思っています。自分の価値を高める秘訣を、映画『ドリーム』から、学ぶことができました。そして、どんな時代も価値を発揮できる人は、共通の要素を持っているとも感じました。
知識を追い求め、先回りした動きを意識し、言い訳せずに突き進む。なんだか修行のように難しいことのように感じるかもしれませんが、まずは日々の自分の行動や意識と照らし合わせることから始めてみたらいいかもしれませんね。